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そもそも卵子凍結とは?「社会的卵子凍結」と「医学的卵子凍結」の違い
卵子凍結(未受精卵凍結)とは、卵巣から採取した未受精の卵子をマイナス196℃の液体窒素で凍結保存し、将来の妊娠・出産に備える生殖補助医療技術です。一般的にはガラス化法(急速ガラス化保存法)で凍結されます。
卵子凍結には大きく2種類あります。ひとつは抗がん剤治療や放射線治療によって妊孕性(妊娠する力)が損なわれる恐れがある方が、治療前に卵子を保存しておく「医学的卵子凍結(医学的適応)」。もうひとつが、健康な女性が加齢による卵子の質低下に備えて行う「社会的卵子凍結(社会的適応)」です。
日本産科婦人科学会・日本生殖医学会のガイドラインでは、社会的卵子凍結の採卵は40歳未満、凍結卵子を用いた生殖補助医療は45歳未満が推奨されています。30歳前後で凍結した卵子1個あたりの妊娠率は20〜35%程度と報告されており、複数個(目安10個以上)の凍結が望ましいとされます。
卵子凍結の費用相場と内訳
卵子凍結の費用は基本的に自費診療で、1回の採卵・凍結で40万〜65万円程度が相場です。内訳は、初診料、事前検査(AMH=抗ミュラー管ホルモン検査などで卵巣予備能を確認)、排卵誘発のための投薬・注射、採卵手術、凍結処理に分かれます。
凍結後は年間3万〜6万円程度の保管料が継続して発生します。将来妊娠を希望する際には、凍結卵子を融解し、パートナーの精子と顕微授精のうえ胚移植する一連の生殖補助医療が必要で、別途30〜50万円程度の費用がかかります。
たとえば30歳女性が10個の卵子を凍結し、5年間保管した場合の総額は60万〜90万円前後となります。この負担を軽減するのが、東京都やこども家庭庁の助成金制度と、企業の福利厚生です。
卵子凍結の費用
当院の卵子凍結は
全て込み・追加料金¥0
初診料〜検査〜治療〜薬代(排卵誘発含む)〜採卵費用〜凍結費用〜保管費用(初年度)
卵子凍結までを行う上で、その他余計なオプション金額や追加料金はかかりません。
全て込みで
385,000円(税込)
さらに、平日に初回カウンセリングにお越しいただいた場合は
2万円引の
365,000円(税込)
【注意事項】
※費用は、初診、当院指定の各種検査、排卵誘発法、採卵できた個数、凍結保存する個数に関わらず一律料金です。
※当院都合でストップの場合はお支払いいただいている金額から実際にかかった費用を引いて返金いたします。
※患者様都合でのストップ(発熱等で採卵誘発は行ったが採卵ができなかった場合など。)に関しては1回の卵子凍結を行う費用以外にかかるものについて実費(自費)料金が発生します。
※次年度からの凍結保管費用は別途かかります。
2回目以降の割引プラン
未来のための保険として、より多く貯卵をしておくために複数回卵子凍結を希望される方も多いため、2回目以降の割引プランもご用意しております。
治療〜薬代〜採卵〜凍結〜保管(初年度)
全て込み
20%OFF 308,000円(税込)
治療〜薬代〜採卵〜凍結〜保管(初年度)
全て込み
30%OFF 269,500円(税込)
※次年度からの凍結保管費用は別途かかります。
次年度以降にかかる費用
|
凍結卵子保管料 ※卵子凍結10個まで |
44,000円/年 |
|---|---|
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凍結卵子保管料 ※卵子凍結11個以上 |
77,000円/年 |
【東京都】卵子凍結に係る費用の助成(令和8年度最新版)
東京都の正式な事業名は「卵子凍結への支援に向けた調査事業」です。単なる費用補助ではなく、卵子凍結に関する課題を検証する「調査研究事業」として位置づけられている点が大きな特徴です。
対象者
- 採卵を実施した日における年齢が18歳以上40歳未満の女性
- 申込日から助成申請日まで継続して東京都内に住民登録があること
- 不妊症の診断を受けた方、東京都若年がん患者等生殖機能温存治療費助成事業の対象者は対象外
助成額(凍結年度別)
| 凍結年度 | 凍結時 | 翌年度以降の調査回答 | 最大合計 |
|---|---|---|---|
| 令和8年度 | 20万円 | 年2万円×最大2回 | 24万円 |
調査への回答は令和10(2028)年度まで実施予定で、回答1回ごとに一律2万円が支給されます。さらに、凍結卵子を融解して行う生殖補助医療には1回上限25万円(最大6回)の別建て助成があります。
申請の流れ
①LoGoフォームからオンライン説明会を申し込み、参加(参加日から1年以内に医療行為を開始する必要あり)
→②調査事業への協力申請を行い「協力承認決定通知書」を受領
→③登録医療機関で採卵・凍結を実施
→④医療行為終了年度の3月31日までに、住民票・領収書・受診等証明書を添付してオンライン助成申請
→⑤審査後、約1か月で助成金が口座振込。
説明会は各回175名定員の先着順で、毎年募集枠が埋まりやすいため、早めの予約が重要です。詳細は東京都福祉局公式ページで随時更新されています。
【国】こども家庭庁の卵子凍結関連事業|2026年度モデル事業が始動
こども家庭庁は、こども・子育て・母子保健分野を所管する国の機関です。「成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針」(令和5年3月閣議決定)を根拠に、プレコンセプションケアを推進しています。
プレコンセプションケア推進5か年計画(2025年5月22日公表)
プレコンセプションケアとは、性別を問わず適切な時期に性や健康に関する正しい知識を持ち、妊娠・出産を含めたライフデザインや健康管理を行うことを指します。同計画では、5年間で①認知度80%、②プレコンサポーター5万人以上の養成、③専門相談を受けられる医療機関200か所以上を目標としています。2026年1月からは「プレコンサポーター養成講座」も開講されました。
令和8年度(2026年度)卵子凍結モデル事業
こども家庭庁は2026年5月、令和8年度から始める卵子凍結モデル事業の概要を公表しました(日本経済新聞報道)。主な内容は以下のとおりです。
- 対象:原則18〜35歳の未婚女性(日本生殖医学会指針を踏まえて判断)
- 助成額:1回あたり最大20万円
- 自治体指定の医療機関での実施が要件
- 国は2025年度補正予算で関連経費10億円を計上
- 卵子凍結に関するデータを収集し、課題を検証
東京都の助成と国のモデル事業はどう違う?
東京都は「自治体」レベルの調査研究事業で、対象は18〜39歳・婚姻状況を問いません。一方、国のモデル事業は2026年度に始まる新規事業で、対象が18〜35歳の未婚女性に限定されます。両事業の併用可否は今後発表される実施要綱で決まる見込みで、二重助成は基本的に認められない可能性が高く、最新情報の確認が不可欠です。
東京都以外の自治体の助成制度
| 千葉県浦安市 | 2015年に日本の自治体として初めて未受精卵子凍結への助成を開始。 |
| 千葉県柏市 | 社会的卵子凍結に係る助成を実施。2025年度は想定人数に達し事前登録を終了。 |
| 栃木県宇都宮市 | 「宇都宮市不妊治療(生殖補助医療等)支援制度」として体外受精・顕微授精への独自助成。 |
| 兵庫県神戸市 | 不妊ペア検査助成(夫婦検査費の7割、上限5万円)。卵子凍結単独の助成は現状未実施。 |
| 大阪府池田市 山梨県 | 18〜39歳の女性を対象に卵子凍結費用を助成。 |
| 東京都内区市町村の上乗せ助成 | 港区・千代田区・中央区・新宿区などが、東京都の承認決定者にさらに上乗せで助成を行っています。 |
企業の福利厚生としての卵子凍結支援
近年、企業が福利厚生として卵子凍結補助を導入する動きが広がっています。
| メルカリ | 卵子凍結・0歳児保育支援制度を試験導入し、その後本格運用。 |
| サイバーエージェント | 「macalonパッケージ」に1人上限40万円の卵子凍結補助と妊活休暇を追加。 |
| ジャパネットホールディングス | 検査から採卵諸費用を最大40万円補助。 |
米国では2014年のFacebook(現Meta)導入以降普及し、2024年には社員500人以上企業の21%が導入(Mercer調査)。自治体助成と会社の福利厚生は併用できるケースが多いですが、同じ費用への二重助成は認められないことが一般的で、就業規則と自治体要綱の双方を確認することが大切です。
よくある質問(Q&A)

Q1. 勤務先が東京、住所が東京都外でも東京都の助成は使える?
A1. 使えません。説明会申込日から助成申請日まで継続して東京都内に住民登録が必要です。お住まいの自治体の制度をご確認ください。
Q2. 説明会はいつ申し込める?
A2. 毎年度東京都福祉局の公式サイトで発表され、定員175名・先着順のため早期に埋まる回が多いです。年度開始前後に確認することをおすすめします。
Q3. 何歳までに凍結すべき?
A3. 卵子の質は35歳を境に低下が加速します。学会の見解では採卵は40歳未満が推奨で、より若い年齢で凍結したほうが将来の妊娠率は高くなる傾向にあります。ただし個人差があるため、AMH検査などで卵巣予備能を確認したうえで医師と相談してください。
Q4. 何個凍結すれば妊娠につながる?
A4. 30〜34歳で約10個、35〜37歳で15個前後が一般的な目安です。1個あたりの妊娠率は20〜35%程度との報告があり、複数個の凍結が現実的です。
Q5. 凍結すれば必ず妊娠できる?
A5. いいえ。融解後の生存・受精・着床のいずれの段階でも一定の脱落があり、妊娠・出産を保証するものではありません。
クリニック選びのチェックポイント
- 東京都の「卵子凍結への支援に向けた調査事業登録医療機関」であること
- 日本産科婦人科学会・日本生殖医学会の登録施設で、ガラス化法による凍結実績が豊富であること
- 胚培養士(エンブリオロジスト)の体制が整っていること
- 説明会後の協力承認決定通知書から円滑に医療行為に入れる予約体制
- 採卵・保管・融解までの費用が事前に明示されていること
- 仕事と両立しやすい診療時間とアクセス、丁寧な事前カウンセリング
当院での卵子凍結のご相談について
当院は東京都の登録医療機関として、調査研究事業に協力しながら、卵子凍結を希望される女性お一人おひとりのライフプランに寄り添ったご提案を行っています。AMH検査による卵巣予備能の評価、ホルモン状態のチェック、採卵プランのご提案まで、初回カウンセリングで丁寧にお話しします。卵子凍結は妊娠・出産を保証する医療ではありませんが、「将来の選択肢を広げる」ための前向きな備えとして、まずは当院の無料卵子凍結無料カウンセリングへお気軽にご相談ください。
※当記事は2026年5月時点の情報となります。
参考資料
