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妊妊娠初期の下痢は流産のサイン?専門医が教える「危険な腹痛」の見分け方と正しい対処法

  • 公開日:2026.07.06
  • 更新日:2026.07.06
妊妊娠初期の下痢は流産のサイン?専門医が教える「危険な腹痛」の見分け方と正しい対処法|不妊治療・体外受精・卵子凍結なら生殖医療クリニック錦糸町駅前院

「下痢の腹痛で、お腹の赤ちゃんが流れてしまうのでは…」と恐怖に震えるあなたへ

「やっと妊娠判定で陽性をもらえたのに、数日前から下痢が止まらなくてお腹が痛い…流産してしまったらどうしよう」
「トイレでいきんでしまったら、せっかく体外受精で移植した受精卵が外に押し出されてしまうのではないかと怖くて、トイレに行くのも恐怖です」
「不妊治療のクリニックで出されているホルモンの薬のせいで胃腸の調子がおかしいのでしょうか…」

妊娠初期の下痢はなぜ起こる?

不妊治療経験者が知るべきホルモンの真実
「妊娠すると便秘になるって聞いていたのに、どうして私は毎日下痢ばかりしているの?」
と疑問に思うかもしれません。実は、妊娠初期の胃腸トラブルは便秘だけでなく、下痢として現れることも非常に多いのです。特に不妊治療を経て妊娠された方は、その傾向が強く出ることがあります。

黄体ホルモン(プロゲステロン)の急激な変化と胃腸への影響

妊娠が成立すると、赤ちゃんの着床を維持し、子宮内膜をふかふかのベッドに保つために「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という女性ホルモンが大量に分泌され始めます。このプロゲステロンには、子宮の筋肉の収縮を抑えて流産を防ぐという非常に重要な働きがあるのですが、同時に「胃や腸などの平滑筋の働き(ぜん動運動)も鈍くしてしまう」という作用を持っています [※1, 2]。腸の動きが鈍くなると、便が腸内に長く留まるため水分が吸収されすぎて「便秘」になりやすくなります。しかし、人間の体は便秘状態が続くと、それを無理やり排出しようとして腸が異常な収縮を起こしたり、腸内の水分バランスが崩れたりして、反動で突然激しい「下痢」を引き起こすことが多々あります。つまり、妊娠初期の下痢は、赤ちゃんを守るためのホルモンがしっかり働いている証拠でもあるのです。

不妊治療(ホルモン補充周期)特有のお薬の副作用

体外受精の「凍結胚移植(ホルモン補充周期)」で妊娠された方は、自然妊娠の方よりもさらに下痢や腹痛のリスクが高くなります。なぜなら、自然なホルモン分泌に加えて、着床を確実にするために「プロゲステロンの膣坐薬(ルティナスやウトロゲスタンなど)」や「内服薬(デュファストンなど)」を、妊娠9〜10週頃まで毎日大量に補充し続けているからです [※1]。外部から大量の黄体ホルモンを取り込むことで、胃腸への負担は自然妊娠時よりも格段に大きくなります。お薬の副作用として「お腹の張り、ガスが溜まる、吐き気、下痢、便秘」といった消化器症状が強く出やすく、これらが妊娠初期の不快な下痢の直接的な原因となっているのです。

自律神経の乱れとつわり(悪阻)に伴う消化器症状

妊娠初期は、急激なホルモンの変化に体がついていけず、自律神経のバランスが大きく乱れます。自律神経は胃腸の働きをコントロールしているため、これが乱れると「過敏性腸症候群」のように、ちょっとしたストレスや冷えで下痢を起こしやすくなります。また、長い不妊治療を経て「絶対に流産したくない」という強いプレッシャーや恐怖心(精神的ストレス)が、ダイレクトに胃腸にダメージを与えているケースも少なくありません。さらに、妊娠5週〜6週頃から「つわり」が始まると、食べられるものが偏ったり(冷たい飲み物やアイスばかり食べるなど)、胃腸の消化機能自体が落ちたりするため、未消化のまま腸に送られて下痢を引き起こす悪循環に陥りやすくなります。

「下痢の腹痛」と「流産の腹痛」の決定的な見分け方

妊娠初期にお腹が痛くなると、一番に頭をよぎるのは「流産」の二文字だと思います。
しかし、胃腸が原因の痛みと、子宮に異常が起きている痛みには、明確な違いがあります。

心配いらない!生理的な下痢の痛みの特徴

胃腸のトラブル(下痢や便秘、ガスの溜まり)による腹痛には、以下のような特徴があります。

  • ギュルギュル、ゴロゴロといった腸が動く音がする
  • お腹全体、あるいは胃の周辺など、痛む場所が移動する
  • 排便したり、ガス(おなら)が出たりすると、痛みがスッと楽になる
  • 波のある痛みで、痛くない時間帯がある

これらの特徴に当てはまる場合、それは子宮からのSOSではなく「腸の痛み」です。プロゲステロンの影響で腸の動きが鈍くなり、ガスが異常に溜まって引き伸ばされる痛みは、時に脂汗が出るほど激しいことがありますが、お腹の赤ちゃんには全く影響がありませんので安心してください。

すぐに受診すべき危険な腹痛・出血のサイン

一方で、以下のような症状がみられる場合は、「流産の兆候」や「子宮外妊娠(異所性妊娠)」などの重篤なトラブルの可能性があるため、昼夜を問わず直ちに医療機関を受診する必要があります [※2]。

  • 生理2日目以上の「大量の鮮血(真っ赤な血)」が出る
  • レバーのような大きな血の塊がドロドロと出る
  • 下腹部(子宮のあたり)が、キューッと締め付けられるように持続的に激しく痛む
  • 排便しても痛みが全く引かず、時間とともに痛みが強くなる
  • 片側の下腹部だけが引き裂かれるように激痛が走り、冷や汗やめまいを伴う(子宮外妊娠の疑い)

少量の茶色いおりもの(古い出血)や薄いピンク色の出血程度であれば、着床に伴う出血や膣からの出血の可能性が高く、過度に慌てる必要はありません。しかし、激しい痛みと鮮血がセットになっている場合は、決して自己判断で様子を見ず、すぐにクリニックに連絡してください。

「トイレでいきむと流産する?」という不安への専門家の答え

不妊治療を経験された患者さまから非常に多くいただくのが、「下痢や便秘の時に、トイレで『うーん!』といきんだ(腹圧をかけた)せいで、せっかく着床した受精卵が子宮から押し出されて流れてしまうのではないか?」という質問です。生殖医療専門医として明確にお答えします。排便時にいきむ程度の腹圧で、子宮の奥にいる胚(赤ちゃん)が押し出されて流産することは、物理的に100%あり得ません [※3]。子宮は分厚い筋肉の壁でできており、受精卵が着床する子宮内膜は、例えるなら「ピーナッツバターを塗った2枚のパン」のようにピッタリと密着しています。受精卵はその間にしっかりと挟まり、根を張っています。トイレで多少力んだくらいでポロッと落ちてしまうようなヤワな構造にはなっていません。もし下痢の後に流産してしまった方がいたとしても、それは「いきんだから」ではなく、その受精卵が元々持っていた染色体異常などの理由で成長が止まってしまった(偶発的な流産)だけです [※2, 3]。トイレに行くことを怖がらず、リラックスして排便してください。

体外受精後の下痢で注意すべき「OHSS(卵巣過剰刺激症候群)」

もしあなたが、体外受精の「採卵周期(新鮮胚移植)」で妊娠された場合、その下痢や腹痛は単なるホルモンの影響ではなく、「OHSS(卵巣過剰刺激症候群)」という合併症のサインである可能性があります。

OHSSとは?採卵後の卵巣の腫れが引き起こす消化器症状

OHSS(Ovarian Hyperstimulation Syndrome)とは、採卵のために使用した排卵誘発剤の影響で、卵巣が過剰に反応して大きく腫れ上がってしまう病態です [※4]。本来なら採卵後1〜2週間で自然に治まりますが、「採卵した周期にそのまま胚移植を行い、妊娠が成立した場合」、着床した胚から分泌される妊娠ホルモン(hCG)が卵巣をさらに強烈に刺激するため、妊娠初期にOHSSが急速に悪化(遅発型OHSS)してしまうのです [※4]。卵巣が腫れると、卵巣からVEGF(血管内皮増殖因子)という物質が過剰に分泌され、血管から水分がお腹の中に漏れ出して「腹水」が溜まります。この腹水が胃や腸を圧迫することで、消化機能が著しく低下し、激しい下痢や吐き気、腹痛を引き起こします [※4]。

動画でみるOHSS

不妊治療の副作用、卵巣過剰刺激症候群とは?

吐き気・下痢・急激な体重増加などの危険なサイン

採卵直後の妊娠初期で、下痢だけでなく以下のような症状がみられる場合は、OHSSが重症化している危険性があります。

  • お腹がパンパンに張って苦しい(ズボンのボタンが閉まらない)
  • 急激に体重が増加した(数日で1〜2kg以上増えた)
  • トイレの回数が極端に減り、尿の色が濃くなった(尿が出ない)
  • 横になると息苦しい、胸が痛い

血管内の水分が漏れ出すことで血液がドロドロになり、最悪の場合は血栓(血の塊)ができてエコノミークラス症候群のような命に関わる状態になることもあります。これらの症状がある場合は、すぐに治療を受けたクリニックを受診してください。

水分摂取の重要性と電解質バランスの管理

OHSSの兆候がある場合、血管内は極度の「脱水状態」に陥っています。下痢が続いているとさらに水分が失われるため、適切な水分補給が命綱となります。1日1.5〜2リットルを目安にこまめに水分を摂ることが推奨されますが、ただの水や麦茶を大量に飲むと、体内のナトリウムなどの電解質バランスが崩れて逆効果になることがあります [※4]。下痢やOHSSの症状がある時は、スポーツドリンクを水で半分に薄めたものや、経口補水液(OS-1など)を少しずつ飲むことで、効率よく水分と電解質を血管内に留めることができます [※4]。

妊娠初期の下痢を和らげる!食事と生活習慣の改善策

妊娠初期の下痢は、薬に頼らなくても食事や生活習慣を少し工夫するだけで、劇的に症状を和らげることができます。

胃腸に優しい食事の選び方と水分の摂り方

下痢をしている時は、胃腸の粘膜が弱り、消化機能が落ちています。

  • 避けるべきもの:
    脂っこいもの(揚げ物など)、刺激物(香辛料、カフェイン)、冷たい飲み物、食物繊維が多すぎるもの(ごぼう、海藻など)、乳製品。これらは弱った腸をさらに刺激し、下痢を悪化させます。
  • おすすめの食事:
    消化に良いおかゆ、よく煮込んだうどん、すりおろしリンゴ、豆腐、白身魚、ささみなど。一度にたくさん食べず、1日5〜6回に分けて少量ずつ食べることで、胃腸への負担を減らすことができます。 また、下痢で失われた水分を補うため、冷たい水ではなく「常温の水」や「白湯」をこまめに飲むようにしてください。

葉酸やビタミンDなど、妊娠初期に欠かせない栄養素の摂取

「下痢が続いていて、お腹の赤ちゃんに栄養がいかないのではないか」と心配になるかもしれません。しかし、妊娠初期の赤ちゃんは卵黄嚢(らんおうのう)というお弁当箱から栄養をもらって育っているため、お母さんが数日間下痢をして食事が取れなくても、赤ちゃんの成長に直接的な悪影響はありません。ただし、赤ちゃんの神経管閉鎖障害を予防し、正常な細胞分裂を促すためには「葉酸(400μg/日)」の摂取が極めて重要です [※5]。また、着床環境の維持や免疫調整に「ビタミンD」も欠かせません [※5]。食事が十分に取れない時期こそ、これらの必須栄養素はサプリメントを活用して確実に補うようにしましょう。

動画で知る葉酸

妊活に大事な栄養「葉酸」

動画で知るビタミンD

妊活に大事な栄養「ビタミンD」

体を温める「温活」と自律神経を整える睡眠の重要性

冷えは万病の元と言いますが、胃腸にとっても最大の敵です。お腹周りが冷えると腸の血流が悪くなり、下痢を引き起こしやすくなります。腹巻きやゆったりとしたマタニティ用の下着を身につけ、足元を冷やさないように靴下やレッグウォーマーを活用する「温活」を心がけてください。また、自律神経の乱れを整え、ストレスから胃腸を守るための最高の薬は「質の良い睡眠」です。ホルモンの影響で日中も眠気を感じやすい時期ですので、無理をして起きている必要はありません。体が「休んで」とサインを出している時は、家事や仕事を少し手抜きしてでも、横になって体を休めることがお腹の赤ちゃんを守ることにつながります。

妊娠初期の下痢で薬は飲める?市販薬と処方薬の正しい知識

「お腹が痛くて辛いから、家にあった下痢止めを飲みたい」と思うかもしれませんが、妊娠初期の薬の服用には細心の注意が必要です。

絶対NG!自己判断での市販の下痢止め薬の危険性

妊娠中、特に赤ちゃんの重要な器官が形成される妊娠初期(4週〜15週)に、自己判断で市販の下痢止め薬(ストッパ、正露丸など)を飲むことは絶対にやめてください。市販薬の中には、腸の動きを強制的に止める強い成分が含まれているものがあり、それが胎児の発育に悪影響を及ぼす可能性が否定しきれません。また、もし下痢の原因が食中毒や感染症(ノロウイルスなど)であった場合、下痢止めで無理に止めてしまうと、体内にウイルスや毒素が留まり重症化する危険性があります。

産婦人科で処方される安全な整腸剤と漢方薬

下痢が辛くて日常生活に支障が出る場合は、必ずかかりつけの産婦人科や不妊治療クリニックの担当医に相談してください。
医療機関であれば、妊娠初期でも赤ちゃんに影響を与えずに服用できる安全な薬を処方することが可能です。

  • 整腸剤(ビオフェルミン、ミヤBMなど):
    腸内の善玉菌を増やして腸内環境を自然に整える薬です。下痢を強制的に止める成分は入っていないため、妊娠中でも安全に服用できます。
  • 漢方薬:
    症状や体質に合わせて、胃腸の働きを整え、冷えを取り除く漢方薬(五苓散や当帰芍薬散など)が処方されることもあります。 我慢しすぎてストレスを溜めるよりも、専門医を頼って安全な薬を処方してもらう方が、結果的にお母さんにも赤ちゃんにも良い影響を与えます。

働く女性の心と体を守り抜く、当院のサポート体制と強み

「仕事中に突然ひどい下痢と腹痛に襲われたらどうしよう」
「出血している気がするけれど、平日の日中は仕事でクリニックに行けない」。
妊娠初期の働く女性は、常にこうした見えない恐怖と戦っています。
私たち「生殖医療クリニック錦糸町駅前院」は、そんなあなたの心と体を全力で守り抜く体制を整えています。

「お腹が痛い」時にすぐ受診できる朝8時〜夜21時・土日祝日診療

当院は、仕事を休むことなく、不安を感じたその日のうちに受診できるよう、朝8時から夜21時まで、そして土日・祝日も休まず毎日診療を行っています。 出勤前や退勤後、あるいはお休みの日に駆け込んでいただき、超音波検査で「大丈夫、赤ちゃんの心拍はしっかり動いていますよ」という医師の言葉とエコー映像を確認することで、あなたの極度の不安を一瞬で安心に変えることができます。

事後決済システムと独自アプリで、通院の体力的ストレスを最小限に

下痢や吐き気などのつわり症状が辛い妊娠初期に、クリニックの待合室で何時間も待たされるのは、それだけで体力を奪われ、ストレスを増大させます。当院では、患者様の体力的・精神的負担を極限まで減らすため、15分刻みの厳密な予約システムと、診察後にお会計を待たずにすぐ帰宅できる「クレジットカード事後決済システム」を導入しています。また、次回の予約の確認は当院独自の専用アプリで行えるため、クリニックでの無駄な滞在時間を「ゼロ」に近づけ、辛い体調のまま仕事の合間を縫って通院するあなたのストレスを最小限に抑えます。

流産の恐怖や不安に寄り添う心理士のメンタルケア

「トイレに行くたびにティッシュに血がついていないか確認してしまい、ノイローゼになりそう」
「一度流産した経験があるから、今回もダメかもしれないと毎日泣いている」。
そんな深い恐怖や葛藤を、一人で抱え込まないでください。当院には、不妊治療や不育症のメンタルケアを専門とする「臨床心理士」や「生殖看護認定看護師」が常駐しています。完全個室のプライバシーが守られた空間で、医師には「こんな些細なこと聞いていいのかな」とためらってしまうような生々しい恐怖や、お腹の痛みへの不安も、すべて吐き出していただけます。的確な医学的管理と、心理士による心に寄り添うカウンセリングの両輪で、あなたの心と、お腹の小さな命を全力で守り抜きます。

妊娠初期の下痢に関するQ&A

質問と回答

Q1. 下痢が続くと、摂取した栄養が赤ちゃんにいかなくなってしまいますか?

A1. 心配いりません。妊娠初期(胎盤が完成する妊娠15週頃まで)の赤ちゃんは、卵黄嚢というお弁当箱から栄養をもらって育っているため、お母さんが数日間下痢をして食事が十分に取れなくても、赤ちゃんの成長に直接的な影響はありません。ただし、お母さんが脱水症状にならないよう、経口補水液などでこまめに水分を摂るようにしてください [※4]。

Q2. 下痢でお腹が痛い時に、トイレでいきんで出血しました。流産してしまったのでしょうか?

A2. トイレでいきんだ腹圧で赤ちゃんが押し出されることは物理的にあり得ません [※3]。排便時にいきんだことで膣や子宮頸管の充血した粘膜が傷つき、少量の出血(ポリープやびらんからの出血)が起こることはよくあります。鮮血が大量に出続けたり、激しい下腹部痛が伴わなければ、様子を見ていただいて大丈夫です。

Q3. 下痢の水分補給として、ポカリスエットばかり飲んでいてもいいですか?

A3. スポーツドリンクは電解質の補給に有効ですが、糖分が多く含まれているため、飲み過ぎると急激な血糖値の上昇や体重増加、むくみの原因になります。スポーツドリンクを飲む場合は、水で半分程度に薄めて飲むか、糖分の少ない経口補水液(OS-1など)を選ぶことをおすすめします [※4]。

Q4. ホルモン補充の膣坐薬(ルティナスなど)のせいで下痢になっている気がします。薬をやめてもいいですか?

A4. 絶対にやめないでください。ホルモン補充周期で妊娠された場合、あなたの体内には妊娠を維持するための黄体ホルモンが自力では十分に分泌されていません。下痢などの副作用が辛いからといって自己判断で薬を中断すると、ホルモン値が急降下して確実に流産を引き起こします [※1]。副作用が辛い場合は、薬の種類(飲み薬への変更など)を調整できることもあるため、必ず医師に相談してください。

Q5. 下痢と一緒に基礎体温が下がってしまいました。流産の兆候ですか?

A5. ホルモン補充周期で妊娠されている場合、外から薬でホルモンをコントロールしているため、基礎体温は全くアテになりません。室温や睡眠時間、下痢による体調不良などで体温は簡単に変動します。基礎体温が下がったからといって流産を意味するわけではないので、測定がストレスになるなら判定日以降は測るのをお休みして大丈夫です。

Q6. つわりで何も食べられず、冷たい水やアイスばかり食べていたら下痢になりました。

A6. つわりの時期は「食べられるものを、食べられる時に食べる」のが基本ですが、冷たいものばかり摂取すると胃腸が冷え、機能が低下して下痢を悪化させます。アイスを食べる場合は少し口の中で溶かしてから飲み込んだり、冷たい水ではなく常温の水や麦茶に変えたり、腹巻きで外からお腹を温めたりする工夫をしてみてください。

Q7. 下痢が何日続いたら、病院に連絡すべきですか?

A7. 水のような激しい下痢が1日に何回も起こり、それが2〜3日以上続く場合や、嘔吐や38度以上の発熱を伴う場合、血便が出た場合は、食中毒や感染性腸炎の可能性があるためすぐに受診してください。また、下痢だと思っていた痛みが、実は子宮が収縮するような激しい痛みに変わったり、大量の出血を伴うようになったりした場合も、昼夜を問わずすぐに主治医へご連絡ください。

参考文献・引用元

[※1] 厚生労働省「不妊治療に関する取組(保険適用化に伴う指針)」等:不妊治療(生殖補助医療)で用いられるプロゲステロン製剤等の作用および消化器系への副作用に関する知見

[※2] 公益社団法人 日本産科婦人科学会「不妊症」:妊娠成立のメカニズム、初期流産の要因、および切迫流産・進行流産に伴う出血・下腹部痛の特徴に関する医学的知見

[※3] 一般社団法人 日本生殖医学会「生殖医療 Q&A 2025」:胚移植後の着床メカニズム、排便時の腹圧が着床や胚の保持に与える影響(いきんでも押し出されないこと)に関する解説

[※4] 関連学会のガイドラインに基づく「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」の病態、腹水貯留に伴う消化器症状(下痢・嘔吐等)および適切な水分・電解質管理(経口補水液等)に関する指針

[※5] こども家庭庁・厚生労働省「プレコンセプションケアについて」および「妊産婦のための食生活指針」:妊娠初期における葉酸(400μg/日)やビタミンDの摂取推奨と健康管理の指針

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