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「不妊治療を考え始めたけれど、いったいいくらかかるのだろう」「貯金で足りるのかな」「パートナーにどう切り出せばいいんだろう」。診察室でも、最初にお金の不安を打ち明けてくださる方はとても多いです。子どもを望む気持ちと、家計や仕事への心配。その両方を抱えながらこのページにたどり着いたあなたの気持ちは決して特別なものではありません。
2022年4月に不妊治療が保険適用となり、費用の負担は大きく変わりました。さらに2026年は、高額療養費制度の見直しや自治体助成の拡充などお金にかかわる制度がいくつも動いています。
この記事では、生殖医療専門医の立場から治療ステップごとの金額の目安、保険が使えない費用、負担を減らす最新の制度、そして年齢を踏まえた費用計画までをわかりやすくお伝えします。
※金額は2026年10月時点の制度にもとづく一般的な目安です。実際の費用は医療機関や治療内容によって異なります。
不妊治療はいくらかかる?まず知っておきたい費用の全体像
「1回の金額」と「妊娠までの総額」は別物
不妊治療の費用を調べると「体外受精1回○万円」という数字をよく目にします。けれども実際に知りたいことは妊娠・出産に至るまでの「総額」なのではないでしょうか?
不妊治療は1周期(月経から次の月経まで)を単位に進みます。1回目で妊娠する方もいれば、何周期か繰り返す方もいます。つまり総額は「1周期あたりの金額×回数」で決まり、その回数は年齢や不妊の原因によって大きく変わります。
おおまかな目安として、タイミング法や人工授精で妊娠した場合は数万円〜十数万円程度、体外受精に進んだ場合は保険診療でも数十万円程度、自費診療や先進医療を組み合わせると100万円を超えることもあります。この記事ではまず1周期あたりの金額を確認し、そのうえで「総額」の考え方をお伝えしていきます。
2022年4月から保険適用|窓口負担は原則3割
2022年4月から、タイミング法・人工授精といった「一般不妊治療」と、体外受精・顕微授精などの「生殖補助医療(ART)」が公的医療保険の対象になりました。対象となったのは、国の審議会で検討され、関係学会のガイドラインで有効性・安全性が確認された治療です。その土台となったのが、日本生殖医学会がまとめた「生殖医療ガイドライン」です。
保険診療では窓口での負担が原則3割になります。かつて体外受精・顕微授精は1回あたり30万〜40万円程度と高額で国の助成制度で一部を補っていました。保険適用によりこの自己負担は大きく下がっています。
さらに、1か月の医療費が一定額を超えると払い戻しを受けられる「高額療養費制度」も使えます。一方で、体外受精には年齢と回数の制限があること、保険外の検査や技術を組み合わせると費用がかさむことには注意が必要です。
【治療ステップ別】不妊治療の金額一覧(保険3割と自費の目安)
不妊治療は、検査で原因を調べたうえで「タイミング法→人工授精→体外受精・顕微授精」と段階的に進むのが一般的です(年齢や原因によっては早めに体外受精へ進みます)。まずは1回あたりの金額の目安を一覧で確認しましょう。
| 治療・検査 | 保険診療(3割負担)の目安 | 自費診療の目安 |
|---|---|---|
| 初診・基本的な不妊検査(一式) | 1万〜3万円程度 | 3万〜10万円程度 |
| タイミング法(1周期) | 数千円〜1万円程度 | 1万〜3万円程度 |
| 人工授精(1回) | 1万〜2万円程度 | 2万〜4万円程度 |
| 体外受精・顕微授精(採卵〜胚凍結) | 7万〜20万円程度 | 30万〜60万円程度 |
| 凍結胚移植(1回) | 4万〜7万円程度 | 10万〜20万円程度 |
※薬剤の種類・量、採れた卵子の数、医療機関によって変動します。
初診・不妊検査の費用
不妊治療クリニックで最初に行うのは、妊娠の妨げになっている原因を探す検査です。月経周期に合わせたホルモンの採血、経腟超音波検査、卵管の通りを調べる子宮卵管造影検査、パートナーの精液検査などが基本になります。
不妊症の診断を目的とした検査は保険が使え、検査一式で1万〜3万円程度が目安です。卵巣に残っている卵子の量の目安となるAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査も、2024年6月の改定で一定の条件のもと保険適用となりました。
生殖医療専門医としてお伝えしたいのは、「検査はご夫婦(カップル)そろって受けるのがいちばんの節約」だということです。原因がわからないまま治療を重ねると、結果的に回数も費用もかさみます。自治体によっては不妊検査費用の助成もあるので、お住まいの地域の制度も確認してみてください。
タイミング法の費用
タイミング法は、超音波検査で卵胞(卵子が育つ袋)の大きさを確認し、排卵日を予測して性交のタイミングを合わせる方法です。必要に応じて排卵を促す薬を使います。
保険診療では、医師が治療計画を立てて管理する「一般不妊治療管理料」(3割負担で750円、3か月に1回)に、診察・超音波・薬剤の費用が加わります。1周期あたりの自己負担は数千円〜1万円程度が目安です。
費用は抑えやすい一方で、年齢によっては時間がかかりすぎることもあります。一般的には半年程度を目安に、次のステップを主治医と相談するとよいでしょう。
人工授精(AIH)の費用
人工授精とは排卵のタイミングに合わせて、洗浄・濃縮した精子を細いチューブで子宮内に注入する治療です。痛みはほとんどなく外来で数分で終わります。
人工授精の手技料は3割負担で5,460円です。これに診察や超音波検査、排卵誘発剤などが加わり、1回あたり1万〜2万円程度が目安になります。なお、タイミング法と人工授精には、体外受精のような年齢・回数の制限はありません。
人工授精で妊娠する方の多くは4〜6回目までに結果が出るとされます。それ以上続けても妊娠率は上がりにくいため、回数を区切って体外受精を検討するのが、時間と費用の両面で合理的です。
体外受精・顕微授精の費用
体外受精は、卵巣から卵子を取り出し(採卵)、体の外で精子と受精させ、育った胚(受精卵)を子宮に戻す治療です。顕微授精は、顕微鏡下で1個の精子を卵子に直接注入して受精させる方法です。費用は大きく「採卵〜胚凍結」と「胚移植」に分けて考えるとわかりやすくなります。
採卵から胚凍結までの費用
排卵誘発の注射や内服薬で複数の卵胞を育て、採卵、受精、胚の培養、凍結保存までを行います。採卵術や顕微授精は、採れた卵子の数に応じて点数が加算される仕組みです。
そのため自己負担は幅があり、保険診療で7万〜18万円程度が一つの目安です。卵子が多く採れて顕微授精や凍結の数が増えると20万円を超えることもありますが、後述する高額療養費制度の対象になります。
胚移植の費用
現在の日本では、いったん凍結した胚を別の周期に戻す「凍結胚移植」が主流です。胚移植の手技料に、子宮内膜を整えるホルモン剤や診察料が加わり、1回あたり4万〜7万円程度が目安です。
もう一つ覚えておきたいのが、保険適用の回数は「採卵」ではなく「胚移植」の回数で数えるという点です。1回の採卵で複数の胚を凍結できれば、次の移植は採卵なしで行えるため、総額を抑えることにつながります。
男性不妊の検査・治療費用
不妊の原因は女性だけにあるわけではなく、男性側の要因も半数近くに関わるとされています。精液検査は保険診療で数千円程度と負担が少ないので、早い段階で受けていただきたい検査です。
精液中に精子が見つからない無精子症などでは、精巣から精子を採り出す手術(TESE)を行います。手術料は2022年の保険適用時点で、単純なもので12,400点(3割で約3.7万円)、顕微鏡を用いるもので24,600点(同約7.4万円)とされ、麻酔や検査の費用が別に加わります。泌尿器科の生殖医療専門医と連携している施設を選ぶと安心です。
保険が使えない費用|先進医療・自費診療はいくら?
主な先進医療と金額の目安
「先進医療」とは、有効性や安全性を確かめている途中の技術のうち、厚生労働大臣が保険診療との併用を認めたものです。基本の治療には保険を使いながら、その技術の費用だけを全額自己負担で上乗せできます。不妊治療では次のような技術が代表的です。
| 先進医療の技術 | どんなものか | 費用の目安(全額自己負担) |
|---|---|---|
| タイムラプス | カメラ内蔵の培養器で胚の発育を連続観察 | 3万〜4万円程度 |
| SEET法 | 胚の培養液を先に子宮に入れ、着床しやすい環境を整える | 3万〜4.5万円程度 |
| PICSI・IMSI | 成熟度や形態の良い精子を選んで顕微授精に使う | 1万〜3万円程度 |
| ERA(子宮内膜受容能検査) | 子宮内膜を調べ、着床に適した時期を推定する | 13万〜16万円程度 |
| EMMA・ALICE | 子宮内の細菌の状態や慢性子宮内膜炎の原因菌を調べる | 6万〜6.5万円程度 |
※医療機関ごとに料金が異なります。
専門医の立場から強調したいのは、先進医療は「追加すれば妊娠率が必ず上がるオプション」ではないということです。たとえばERAは、良好な胚を何度移植しても着床しない「反復着床不全」の方などで検討する検査です。また、先進医療の費用は高額療養費制度の対象外です。「何のために、どんな人に勧められる検査か」を主治医に確認してから選びましょう。民間保険の先進医療特約が使える場合もあります。
「混合診療」に注意|すべて自費になるケース
日本の公的医療保険では、保険診療と、国が認めていない自費の診療を同じ治療の中で組み合わせる「混合診療」が原則として禁止されています。不妊治療では、採卵のための投薬から胚移植後の妊娠判定までが「一連の治療」とみなされます。その途中で保険外の薬や検査を使うと、本来保険が使える部分も含めてすべて自費になります。
代表例が、胚の染色体の数を調べるPGT-A(着床前胚染色体異数性検査)です。PGT-Aは原則として自費診療となり、実施する場合は採卵の段階から自費で治療を行うのが一般的です。実施には日本産科婦人科学会が定める条件があるため、希望する場合は早めに主治医と相談しましょう。
保険適用の年齢・回数制限と「いつ始めるか」
43歳未満・胚移植6回/3回のルール
体外受精・顕微授精を保険で受けるには、次の条件があります。
- 治療開始時に女性の年齢が43歳未満であること
- 初めての治療開始時に40歳未満なら、胚移植は通算6回まで
- 初めての治療開始時に40歳以上43歳未満なら、胚移植は通算3回まで
回数は1子ごとに数え、出産するとリセットされます。また、数えるのは「胚移植」の回数です。採卵したのに卵子が得られず再び採卵した場合でも、移植していなければ回数には含まれません。
ここで知っておいていただきたいのは、40歳の誕生日をまたぐかどうかで、使える回数が6回から3回へと半分になることです。39歳で治療を始めるか、40歳で始めるかによって、保険でカバーできる範囲が大きく変わります。
データで見る年齢と妊娠率・出産率(2024年ARTデータ)
日本産科婦人科学会が2026年9月に公表した2024年のデータでは、体外受精などで生まれた子どもは過去最多の8万6,473人で出生数全体の約8人に1人にあたります。治療周期数が最も多かったのは39歳でした。
胚移植1回あたりの妊娠率は、34歳までが50〜55%程度、35歳で約48%、39歳で約38%、42歳では約27%と、年齢とともに下がります。さらに流産率は年齢とともに上がるため、治療1周期あたりの出産率は40歳で約11%まで低下します。
つまり「1回の金額」は同じでも、年齢によって妊娠までに必要な回数、ひいては総額が変わるということです。また2024年は多胎率が4.15%に上昇しました。回数制限の中で一度に2個の胚を移植するケースが増えたことが背景とみられています。双子の妊娠は母体と赤ちゃんの両方にリスクが高まるため、日本産科婦人科学会は原則1個の移植を求めています。費用や回数だけで移植数を決めず、主治医とよく話し合ってください。
【2026年最新】不妊治療の金額を抑える公的制度
高額療養費制度|2026年8月の見直しポイント
高額療養費制度は、1か月(1日〜末日)の保険診療の自己負担が上限額を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。体外受精・顕微授精の保険診療部分も対象になります。2026年8月診療分からはこの制度が次のように見直されました。
| 所得区分(年収の目安) | 月の上限額(〜2026年7月) | 月の上限額(2026年8月〜) | 年間上限(新設) |
|---|---|---|---|
| ア:約1,160万円〜 | 252,600円+1% | 270,300円+1% | 168万円 |
| イ:約770万〜1,160万円 | 167,400円+1% | 179,100円+1% | 111万円 |
| ウ:約370万〜770万円 | 80,100円+1% | 85,800円+1% | 53万円 |
| エ:〜約370万円 | 57,600円 | 61,500円 | 53万円(一部41万円) |
| オ:住民税非課税 | 35,400円 | 36,900円 | 29万円 |
※「+1%」は、医療費の総額が一定額を超えた部分の1%を加算する意味です。年間上限の対象期間は2026年8月〜2027年7月。
月の上限は全区分で引き上げられた一方、1年間の自己負担の合計にも上限が設けられました。採卵を何度も繰り返すなど治療が長引く場合には、年間上限によって負担が頭打ちになる安心材料になります。直近12か月で3回以上上限に達した場合に4回目から上限が下がる「多数回該当」(区分ウ・エで44,400円)は据え置かれています。2027年8月には所得区分をさらに細かく分ける第2段階の見直しが予定されています。
実際にいくら戻る?計算例
年収約500万円(区分ウ)の方が、ある月に採卵から胚凍結までを行い、医療費の総額(10割)が50万円、窓口負担(3割)が15万円だったとします。
- 上限額=85,800円+(500,000円−286,000円)×1%=87,940円
- 払い戻し(または窓口で差し引かれる額)=150,000円−87,940円=62,060円
マイナ保険証を使うか「限度額適用認定証」を提示すれば、窓口での支払いが最初から上限額までになります。注意したいのは、上限は「暦の月」ごとに計算されることです。採卵が月末、移植が翌月になると、それぞれの月で別々に計算されます。どの月にどの処置が入りそうか、事前にクリニックに聞いておくと家計の見通しが立てやすくなります。また、勤務先の健康保険組合によっては独自の「付加給付」があり、自己負担がさらに低く抑えられる場合もあるので確認してみてください。
自治体の助成金|東京都は保険診療分も対象に
保険適用後も、多くの自治体が独自の助成を続けています。代表的なのが東京都で、2026年4月1日以降に始めた治療から助成が拡充されました。これまでは保険診療と併用した先進医療費の7割(上限15万円)が対象でしたが、拡充後は保険診療で行った体外受精・顕微授精の自己負担分も含め、1回の治療につき15万円を上限に助成されます。
ほかにも、先進医療費や不妊検査費、通院の交通費などを助成する市区町村があります。助成の多くは治療後に領収書などを添えて申請する「後払い」で、申請期限もあります。治療を始める前にお住まいの自治体のホームページや窓口で確認しておきましょう。
医療費控除と民間医療保険
1年間(1月〜12月)に支払った医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の方はその5%)を超えると、確定申告で「医療費控除」を受けられます。不妊治療の費用だけでなく、通院のための公共交通機関の運賃や処方薬代も対象で、生計を同じくする家族の医療費は合算できます。高額療養費や助成金で補てんされた分は差し引いて計算します。
また、保険適用によって採卵術や胚移植術は診療報酬上の「手術」として扱われるようになりました。加入している民間の医療保険によっては手術給付金を受け取れる場合があるので、保険会社に確認してみてください。
がん治療前の妊孕性温存にも助成がある
がんなどの治療で将来の妊娠する力(妊孕性)が損なわれるおそれがある場合、治療前に卵子・胚・精子などを凍結保存する選択肢があります。これらは高額な自費診療になるため、国は「小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業」として費用の一部を助成しています。
1回あたりの助成上限額は、胚(受精卵)凍結35万円、未受精卵子凍結20万円、卵巣組織凍結40万円、精子凍結2.5万円などで、凍結した検体を使った生殖補助医療にも助成があります。日本がん・生殖医療学会も、がん治療医と生殖医療医の連携による情報提供を進めています。がんと診断されてご自身の将来の妊娠が気になる方は、遠慮なく主治医に相談してください。
生殖医療専門医が教える「後悔しない費用計画」
年齢別・妊娠までの総額シミュレーション
ここまでの金額をもとに、妊娠までの総額をイメージしやすいよう3つのケースで試算しました。年収約500万円(区分ウ)で、高額療養費を適用した後、助成金と医療費控除を受ける前の金額です。
| 想定ケース | 治療の内容 | 総額の目安 |
|---|---|---|
| 32歳・人工授精で妊娠 | 検査+タイミング法3周期+人工授精3回 | 約8万〜10万円 |
| 36歳・体外受精で妊娠 | 検査+採卵1回+凍結胚移植2回 | 約20万〜25万円 |
| 40歳・体外受精で妊娠 | 検査+採卵2回+凍結胚移植3回+先進医療(ERA・タイムラプス) | 約50万〜60万円 |
※あくまでモデルケースです。卵巣の状態や不妊の原因、選ぶ治療によって大きく変わります。
表からわかるように、年齢が上がるほど必要な採卵や移植の回数が増えやすく、総額も膨らみやすくなります。逆にいえば、早めに検査を受けて必要な治療に進むことが結果的に「いちばんお金がかからない方法」になることが多いのです。東京都にお住まいの方なら、40歳のケースでも助成によって負担がさらに軽くなります。
見落としがちな「隠れコスト」
治療費そのもの以外にも、次のような費用や負担が生じます。予算を立てるときは、あらかじめ見込んでおきましょう。
- 胚の凍結保存費用:凍結した胚を保管し続けるには定期的な更新費用がかかります。保険で保存できる期間には上限があり、超えると自費になります。
- 先進医療・自費の検査:高額療養費や医療費の上限計算の対象外です。
- 通院の交通費と時間:体外受精では1周期に何度も通院が必要になります。
- 仕事への影響:厚生労働省によると、不妊治療を経験した人の26.1%が、仕事との両立ができずに離職や雇用形態の変更、治療の中断をしています。
収入が減ってしまうと、治療を続けること自体が難しくなります。厚生労働省は、職場に治療中であることを伝えやすくする「不妊治療連絡カード」や、両立支援に取り組む企業の認定制度「くるみんプラス」を用意しています。勤務先に不妊治療のための休暇制度がないかを一度確認してみてください。
お金の不安を一人で抱えないための相談先
費用のこと、治療を続けるかどうか、パートナーとの気持ちのずれ。不妊治療の悩みは、なかなか人に話しにくいものです。次のような窓口を頼ってください。
- 不妊専門相談センター:こども家庭庁の事業として、都道府県・指定都市・中核市に設置されています。医師や助産師などが無料で相談に応じます。
- 不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター:日本不妊カウンセリング学会が認定する専門職で、多くの不妊治療施設に在籍しています。
- 加入している健康保険・自治体の窓口:高額療養費や付加給付、助成金の手続きを確認できます。
通院中のクリニックでも、治療計画を立てる段階で「総額でどのくらいかかりそうか」を遠慮なく聞いてください。費用の見通しを共有することは、納得して治療を続けるための大切なプロセスです。
また、当院には不妊治療に特化した臨床心理士や助産師も在籍しておりますので、お気軽になんでもお問い合わせください。
参考文献・引用元
本文で引用した公的機関・学会関連の資料です。
省庁
- こども家庭庁「母子保健・不妊症・不育症など」(保険適用リーフレット、不妊専門相談センター事業)
- 厚生労働省「不妊治療と仕事との両立のために」(離職等26.1%、不妊治療連絡カード、くるみんプラス)
- 厚生労働省 母性健康管理サイト「保険適用と年齢・回数要件」
- 保険適用リーフレット(年齢・回数制限)
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
- 厚生労働省「小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業」資料
- 厚生労働省 平成23年度予算資料(特定不妊治療の費用)
学会・統計
- 日本産科婦人科学会 ARTデータブック(2024年データ:出生児86,473人、多胎率4.15%)
- 日本生殖医学会(生殖医療ガイドライン)、日本がん・生殖医療学会、日本不妊カウンセリング学会
自治体の公開情報
- 神奈川県「不妊治療の費用等について」(回数の数え方、一般不妊治療の費用目安)
松見 泰宇
資格・専門医
- 東京大学医学博士
- 日本産婦人科学会産婦人科指導医・専門医
- 日本生殖医学会生殖医療専門医
- 日本抗加齢医学会専門医
- 日本スポーツ協会認定スポーツドクター
- 難病指定医
- 日本産科婦人科遺伝診療学会生殖領域遺伝カウンセリング研修会(反復流産(PGT-A)における遺伝カウンセリング)修了
- 日本産科婦人科遺伝診療学会周産期領域遺伝カウンセリング研修会(胎児の染色体異常を中心とした出生前遺伝カウンセリング)修了
- 新生児蘇生インストラクターAコース修了
- 日本産婦人科乳腺医学会講習会修了
- 日本臨床免疫学会
- 日本産科婦人科学会
- 日本生殖医学会
- 日本生殖免疫学会
- 日本不育症学会
- 日本抗加齢医学会
- 日本再生医療学会
- 日本産婦人科乳腺医学会
- 日本スポーツ協会
- 産婦人科PRP研究会
経歴
- 東京大学医学部卒業
- 東京大学大学院医学系研究科博士課程(生殖・発達・加齢医学)修了
- 博士論文「A possible role of nitric oxide in the regulation of developmental status of rat ovarian follicles(卵胞発育・閉鎖における一酸化窒素(NO)の関与)」
- 国立がん研究センター東病院 がん治療開発部
- 日本学術振興会特別研究員
- スタンフォード大学生殖生理学教室リサーチフェロー
- 成育医療研究センター特別研究員
- 東京大学大学院医学系研究科文部教官助手
- 帝京大学溝口病院講師
- 帝京大学非常勤講師
- 焼津市立総合病院、武蔵野赤十字病院など総合病院にて勤務
- 秋葉原ARTクリニック、花みずきウィメンズクリニック吉祥寺、両角レディースクリニック、木場公園クリニックなど不妊クリニックにて勤務
- 愛育病院、きりんウィメンズクリニックなど周産期医療専門病院および産科クリニックにて勤務